厚労省版ストレスチェック実施プログラムの使い方と利用期限
著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表
目次
厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムは、事業場で実施するための無料配布プログラムで、Ver.4.0は2028年11月10日まで利用できます。プログラムを導入するかを検討するときは、できることと、実施者の手配や情報管理として別に準備することを分けて確認します。
このプログラムは、事業場のストレスチェック実施を支える道具であり、個人の受検やセルフ診断へ誘導するためのものではありません。利用期限や更新情報を公式案内で確認しながら、実施体制、結果通知、面接指導の連絡経路を事業場内で整理します。
実施プログラムでできること
実施プログラムでは、受検、個人結果の出力、集団分析等を行えます。これらの機能と、実施責任や情報の取扱いを担う体制は別の確認事項なので、導入前に役割を切り分けます。

| 機能 | 確認する内容 |
|---|---|
| 受検 | 事業場での実施方法と対象者への案内方法 |
| 個人結果の出力 | 通知の担当と個人結果の扱い |
| 集団分析 | 分析の単位と結果を扱う範囲 |
| マークシート対応 | 紙での実施を含む運用の確認 |
受検・個人結果・集団分析の範囲
厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムは、受検、個人結果の出力、集団分析等に使える無料配布プログラムです。公式案内では「この実施プログラムは、事業場で実施するもの」と示されており、事業場の実施工程に合わせて利用する位置づけです。[出典:ストレスチェック実施プログラム、確認日:2026年9月5日]
プログラムで扱える機能を確認する際は、誰が実施者になるか、誰が調査票の配布や回収に関わるか、結果をどのように通知するかも別に確認します。機能の一覧だけで運用を決めず、実施責任者と実務担当者の役割を事業場ごとに記録します。
Ver.4.0で追加されたマークシート対応
Ver.4.0は2025年12月17日に公開され、マークシート受検に対応しています。紙での運用を検討する事業場では、調査票の配布、回収、個人結果の通知をどの担当者が担うかを、Webでの運用と同じように確認します。[出典:ストレスチェック実施プログラム、確認日:2026年9月5日]
小規模事業場向けマニュアルでは、紙の調査票の配布や回収、個人結果の通知を、内容が分からないよう密封した封筒に入れた状態で実務担当者を介して行うことは差し支えないとしています。紙かWebかという方式だけでなく、個人結果等の健康情報をどのような経路で扱うかを確認することが必要です。[出典:小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル第2章、確認日:2026年9月5日]

利用前に確認したい条件
導入前には、プログラムの画面や機能だけではなく、事業場側の担当者、実施体制、利用期限を確認します。期限のあるソフトウェアとして扱い、実施予定日に使える版かどうかを毎回公式案内で確かめます。
事業場で実施するための準備
事業場は、実施責任者、実務担当者、外部機関と連絡を取る担当者を整理します。小規模事業場向けマニュアルでは、事業場内の実務担当者が委託先との契約や連絡調整を担い、外部機関では実施者と実施事務従事者が実施や調査票の配布回収、データ入力、個人結果の保存に関わる形が示されています。[出典:小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル第2章、確認日:2026年9月5日]
実施プログラムを使う場合も、事業場内で個人結果等の健康情報を扱う前提にはしません。実施方法を決める前に、結果通知の経路、問い合わせの窓口、外部機関へ渡す情報を整理し、必要な範囲だけを扱う体制にします。
利用期限と更新情報を確認する
実施プログラムには3年ごとの利用期限があり、Ver.4.0は2028年11月10日まで利用できます。旧Ver.3は2026年3月29日で起動できなくなっているため、保存している版の名前だけで判断せず、利用予定日と公式案内を照合します。[出典:ストレスチェック実施プログラム、確認日:2026年9月5日]
更新時には、利用期限だけでなく、実施方法やマークシート対応などの変更点も確認します。年度ごとの実施計画に、利用する版、確認した日、担当者を記録しておけば、古い版を使い続けるリスクを減らせます。

実施運用で別に確認すること
プログラムは実施を補助しますが、実施者、実施事務、配信回収、面接指導の役割まで一括で提供するものではありません。実施運用は、法人サービスまたは公的支援の範囲を確認し、事業場側の担当と分けて準備します。

実施者の手配と実施事務を分ける
ストレスチェックの実施者と、調査票の配布回収やデータ入力などを担う実施事務は、役割が異なります。小規模事業場向けマニュアルは、外部機関に説明を求める項目として、実施者、実施事務従事者、管理責任者、問い合わせ対応体制を挙げています。[出典:小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル第2章、確認日:2026年9月5日]
確認表では、実施者の役割、実施事務の範囲、事業場側の連絡担当者を別々に記録します。役割を一つの窓口名だけで処理せず、変更や問い合わせが起きた場合に誰へ連絡するかまで決めておくと、運用の見通しを立てやすくなります。
配信回収と情報管理の範囲を分ける
配信回収の方法は、紙かWebかだけでなく、調査票、結果通知、高ストレス者や面接指導対象者の選定方法を含めて確認します。外部機関に説明を求める際には、情報の流れ、結果の保存、個人情報保護の体制も確認項目として整理します。[出典:小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル第2章、確認日:2026年9月5日]
個人結果等の健康情報は、事業場内で取り扱う前提にせず、外部機関で完結する運用を確認します。事業場側は、個々の結果を集めるのではなく、契約と連絡調整を担う担当者、情報を扱う権限、問い合わせの経路を確認します。
面接指導の依頼先を確認する
面接指導は、実施プログラムの機能とは別に確認する項目です。小規模事業場向けマニュアルでは、外部機関への事前説明に、面接指導の依頼先、担当医師、面接指導以外の相談対応を含めるよう示しています。[出典:小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル第2章、確認日:2026年9月5日]
労働者数50人未満の事業場では、地域産業保健センターを医師の面接指導の依頼先の選択肢として確認できます。事業場の人数、利用条件、相談したい内容を窓口で確認し、個人の受検を促す導線ではなく、事業場としての実施体制を整えます。[出典:小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル第2章、確認日:2026年9月5日]

まとめ
厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムは、事業場での受検、個人結果の出力、集団分析等に使える無料配布プログラムです。Ver.4.0の利用期限は2028年11月10日であり、実施予定日ごとに公式情報を確認し、体制や情報管理を別に整える必要があります。
公的支援と外部機関への確認事項はストレスチェックを無料でできる範囲、制度の規模別の考え方は50人未満のストレスチェック義務化、委託時の確認項目はストレスチェック委託先の選び方を参照してください。
よくある質問
- Q. 実施プログラムでは何ができますか?
- 受検、個人結果の出力、集団分析などに使えます。厚生労働省は、この実施プログラムを事業場で実施するものとして案内しているため、実施責任者や実施事務の体制は別に確認します。[出典:ストレスチェック実施プログラム、確認日:2026年9月5日] プログラムを使うだけで、実施者の手配や面接指導の依頼先が決まるわけではありません。事業場内の担当者と、外部機関または公的支援の役割を分けて準備します。
- Q. Ver.4.0はいつまで利用できますか?
- Ver.4.0は2025年12月17日に公開され、2028年11月10日まで利用できます。利用期限は更新される可能性があるため、実施予定日ごとに公式案内で確認し、利用する版と確認日を記録します。[出典:ストレスチェック実施プログラム、確認日:2026年9月5日] 旧Ver.3は2026年3月29日で起動できなくなっています。保管しているプログラムが使えるかを、版名だけで判断しないようにします。
- Q. 実施者の手配もプログラムに含まれますか?
- 実施プログラムは、事業場で実施するためのプログラムです。実施者、実施事務、面接指導の体制は別に確認し、外部機関へは実施体制、実施方法、情報管理などの説明を求めます。[出典:ストレスチェック実施プログラム、小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル第2章、確認日:2026年9月5日] 事業場の担当者は、契約や連絡調整を担う役割を定め、個人結果等を収集する仕組みは作らないようにします。必要な準備を項目別に分けることで、プログラムの機能と実施運用を混同せずに確認できます。
出典
- 1.ストレスチェック実施プログラム(stresscheck.mhlw.go.jp)
- 2.小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(mhlw.go.jp)