ストレスチェック面接指導の記録は何年保存?保管の考え方
著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表
目次
ストレスチェックの面接指導後に作成する結果の記録は、労働安全衛生規則第52条の18第1項により5年間保存します。担当者は、面接指導結果の記録と、本人同意を得て事業者が受領した検査結果の記録を同じものとして扱わず、根拠条文、作成の場面、保存する担当を分けて確認することが大切です。
保存期間だけを一覧にするのではなく、誰が記録を作成し、誰が保管し、担当が変わったときにどのように引き継ぐかを決めます。面接指導の申出、医師による面接、意見聴取、保存を年間予定の中で結び付けると、記録の置き忘れを減らせます。
根拠と確認日
労働安全衛生規則第52条の18第1項、第52条の11、第52条の13第2項を確認しました。確認した版:2026年8月1日施行版。確認日:2026年9月21日。第52条の18第1項は面接指導結果の記録を5年間保存すること、第52条の13第2項は本人の同意を得て事業者が受領した検査結果の記録を5年間保存することを定めています。
| 記録 | 保存の根拠 | 保存期間 | 担当者が決める事項 |
|---|---|---|---|
| 面接指導結果の記録 | 第52条の18第1項 | 5年間 | 作成、保存先、閲覧範囲 |
| 同意を得て受領した検査結果の記録 | 第52条の13第2項 | 5年間 | 同意の記録、保存経路 |
| 産業医の勧告に関する記録 | 第14条の3第2項 | 3年間 | 勧告内容と措置の記録 |
| 申出受付の連絡記録 | 事業場の運用で整理 | 役割に応じて確認 | 引継ぎと連絡先 |
面接指導の記録は5年間保存する
保存対象と保存期間を確認する
面接指導の結果に基づく記録は、労働安全衛生規則第52条の18第1項により5年間保存します。対象となるのは、ストレスチェック後に医師が行った面接指導の結果に関する記録です。受検案内や申出受付の連絡をそのまま面接指導結果の記録と扱うのではなく、面接が行われた後に保存する記録として整理します。
保存期間を決める際は、開始時点、保存先、確認する担当を表にします。記録を作成した日、保管場所、閲覧権限を確認できるようにすると、担当者が変わっても必要な記録を探しやすくなります。紙で保管する場合と電子的に管理する場合のどちらでも、誰が保存を確認するかを決め、アクセスできる人を必要な範囲にします。

面接指導の実施日だけでなく、記録を確認する日も年間予定へ入れます。面接が複数回行われる可能性がある事業場では、記録を作成する人と保存を確認する人を分ける方法があります。保存の作業を後回しにしないよう、面接後の意見聴取や社内の検討と並べて予定を管理すると、担当者が対応する順番を共有しやすくなります。
保管の役割を分ける
記録を作成する担当と保管する担当を整理する
記録の作成と保管を同じ人が担う場合でも、役割としては分けて確認します。面接指導を行う医師、日程を調整する連絡担当、保存を確認する担当、引継ぎを受ける担当は、それぞれ扱う情報が異なります。役割表には、面接指導の内容を確認する人ではなく、保存先と連絡経路を管理する人を明記します。
保存先を決めるときは、ファイル名、施錠された書庫、電子的なアクセス権限だけでなく、担当交代時の確認方法も決めます。閲覧が必要な場合の連絡先を一つにし、保存担当が不在のときに誰が確認するかを記します。保管の手順を担当者の記憶に頼らず、実施規程や連絡表に残すと、年に一度の実施でも運用を続けやすくなります。
引継ぎの場面では、保存している記録を一つずつ開く必要はありません。保存先、記録の種類、保存期間、確認する担当を一覧で渡し、必要なときに定めた担当が確認できるようにします。退職、異動、長期不在があっても、鍵やアクセス権限だけが引き継がれる状態を避け、保存を確認する役割そのものを引き継ぎます。

個人結果と面接指導結果を混同しない
本人の同意を得て事業者が検査結果を受領した場合、その記録は労働安全衛生規則第52条の13第2項により5年間保存します。面接指導結果も同じ5年間ですが、作成される場面と根拠条文は異なります。保存期間だけを見て一つの記録として扱うと、同意の記録や面接指導後の手順を取り違えるおそれがあります。
本人の同意を得ていない場合には、第52条の11が、医師等による記録作成と実施事務従事者による保存が適切に行われるよう、事業者が必要な措置を講じることを定めています。事業者が受領した検査結果の記録と、実施者側で行われる記録作成・保存の事務を、同じ保存主体の話として単純化しないことが重要です。

記録の一覧には、検査結果、面接指導結果、産業医の勧告に関する記録を別行で置きます。勧告に関する記録は労働安全衛生規則第14条の3第2項により3年間保存するため、5年間の二つの記録と同じ期限として扱いません。保存期間を確認する際は、名称、根拠条文、保存期間、保管担当をセットで見ると、取り違えを防ぎやすくなります。
一覧を更新する時期は、ストレスチェックの実施前だけに限りません。面接指導が行われた後、担当者が交代したとき、保存場所を変更するときにも確認します。記録を分類する作業と、個人結果を閲覧する作業を同じものにせず、管理表の更新だけで保存状況を確認できるようにすると、情報を扱う範囲を必要以上に広げずに済みます。
保存方法を決める前の確認表
閲覧範囲と引継ぎを確認する
保存方法を決める前に、記録を作成する人、保存を確認する人、閲覧が必要な人、担当が変わるときの引継ぎ先を整理します。面接指導の申出を受けた人が、面接の内容や結果を広く共有する役割になる必要はありません。連絡業務と記録の管理を分け、必要な範囲で引継ぎます。
電子的に保存する予定がある場合も、保管先の権限、閲覧の記録、担当変更時の確認を決めます。紙で保存する場合は、施錠する場所、鍵の管理、ファイルを探す担当を決めます。方法の違いより、記録の名称と保存期間が確認でき、必要な担当だけが取り扱う体制になっているかを確認することが重要です。

保存終了時の取扱いは別途規程で確認する
5年間という保存期間を過ぎた後の取扱いは、面接指導の記録を保存する根拠と分けて、事業場の規程や情報管理の手順で確認します。保存期間が過ぎれば内容の重要性がなくなるという意味ではありません。削除や廃棄を担当者の判断だけで進めず、保存終了を確認する手順、承認する担当、記録の残し方を決めます。
保存終了の確認表には、記録の種類、保存期間の起点、保存場所、確認日、担当者を置きます。個人結果、面接指導結果、勧告に関する記録を一括で処理しないよう、根拠条文ごとに分けます。実施規程を見直す時期に保存方法も確認すると、保管場所や担当者の変更を反映しやすくなります。
保存終了を確認する際にも、担当者が一人で判断しないよう、規程で定めた確認経路を使います。保存期間の数え方や保管方法に変更があった場合は、既にある記録と今後作る記録の扱いを分けて整理します。日常の連絡表、保存管理表、実施規程の内容が同じ役割分担を示しているかを確認すると、保管のルールを継続しやすくなります。

まとめ
面接指導結果の記録は、労働安全衛生規則第52条の18第1項により5年間保存します。本人同意を得て事業者が受領した検査結果の記録も第52条の13第2項により5年間ですが、根拠と作成の場面は別です。記録の名称、根拠条文、保存期間、担当者を分けて管理することが、継続した情報管理につながります。
面接指導の申出から実施までの流れ、結果の本人同意、実施体制の整理、集団分析の考え方も確認してください。
よくある質問
- Q. 面接指導を受けなかった人の記録も同じですか
- 面接指導結果の5年間保存は、労働安全衛生規則第52条の18第1項に定める面接指導の結果に関する記録です。面接指導を受けなかった人については、面接指導結果の記録とは分けて考えます。検査結果は、本人同意を得て事業者が受領した場合の第52条の13第2項の記録と、実施事務に関する第52条の11の扱いを確認します。
- Q. 電子で保存してもよいですか
- 電子的な保存を予定する場合は、記録の名称、保存期間、閲覧できる担当、担当変更時の引継ぎを確認します。面接指導結果の記録は第52条の18第1項の5年間、同意を得て受領した検査結果の記録は第52条の13第2項の5年間であることを、保存先の管理表でも区別します。
- Q. 上司が記録を確認する必要はありますか
- 上司が面接指導結果を広く確認する前提ではなく、記録を保存する担当と閲覧が必要な範囲を事業場で整理します。面接指導の申出や個人結果に関する連絡を人事上の判断と結び付けず、保存先、引継ぎ先、問い合わせ先を役割表で確認します。
出典
本記事の出典は に内容を確認しています。
- 1.労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)(laws.e-gov.go.jp)
- 2.労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)(laws.e-gov.go.jp)